自動車保険の保険金請求に必要な書類は、事故の種類や使う補償によって異なります。多くの場合、保険金請求書、交通事故証明書、修理見積書、事故車両や現場の写真などを準備しますが、対人・対物事故やけがの有無によって追加書類が必要です。
自動車保険の保険金請求で基本的に必要な書類
まず、事故の内容にかかわらず、保険会社から案内される保険金請求書などを提出します。一般的に準備する書類は次のとおりです。
| 書類 | 主な用途・確認内容 |
|---|---|
| 保険金請求書 | 事故の日時、場所、事故状況、請求者の情報などを保険会社へ伝える |
| 交通事故証明書 | 交通事故が発生した事実や事故当事者を確認する |
| 事故状況が分かる資料 | 事故現場、車両の損傷、相手車両などを確認する。写真や事故状況の報告書が該当する |
| 修理見積書 | 車両の修理費用を確認する |
| 車両の写真 | 損傷箇所や損傷の程度を確認する |
| 車検証の写し | 車両の所有者や登録内容を確認する |
| 保険金の振込先情報 | 保険金を受け取る口座を確認する |
ただし、すべての事故で上記の書類が一律に必要になるわけではありません。車両保険を使うのか、相手への賠償を請求するのか、けがの補償を請求するのかによって、必要書類は変わります。
補償ごとに追加で必要になりやすい書類
車両保険を請求する場合
自分の車の修理費や損害に対して車両保険を使う場合は、損害の内容と修理費用を確認できる資料が中心になります。
- 修理見積書
- 損傷箇所が分かる写真
- 車検証の写し
- 車両の売買契約書や領収書など、保険会社から求められた資料
- 全損や盗難の場合に、車両の引き渡し・抹消登録などを確認する書類
修理前に保険会社や事故担当者へ連絡し、写真の撮り方や修理工場との確認方法を聞いておくと、損害確認が進めやすくなります。保険会社の確認前に修理を始めると、損害の確認方法について追加の案内を受けることがあります。
対物賠償保険を使う場合
相手の車や建物、ガードレールなどを壊した場合は、相手方の損害額を確認できる書類が必要です。
- 相手車両や物の修理見積書
- 損傷箇所の写真
- 物の所有者や使用者が分かる資料
- 示談書や免責証書など、保険会社が必要と判断した書類
- 代車費用、休車損害、営業損害などを請求する場合の金額資料
相手方への支払いを自分の判断だけで確定せず、先に保険会社へ相談してください。示談の内容や支払額によっては、保険金の支払い対象や金額に影響する場合があります。
対人賠償保険や人身傷害保険を請求する場合
事故でけがをした人の治療費や休業損害などを請求する場合は、けがや損害の内容を確認する書類が必要です。
- 診断書
- 診療報酬明細書や治療費の領収書
- 通院交通費の領収書や明細
- 休業損害を確認する書類
- 後遺障害診断書や後遺障害に関する資料
- 示談書や同意書など、保険会社が指定する書類
必要な診断書の様式や提出時期は、保険会社や請求する補償によって異なります。病院が発行する書類を先にすべて取得するのではなく、保険会社に指定様式があるか確認してから依頼すると無駄を減らせます。
死亡事故の場合
死亡事故では、死亡診断書または死体検案書、戸籍関係書類、相続人や保険金受取人を確認する書類などが必要になることがあります。請求者と保険金受取人の関係や補償内容によって提出書類が変わるため、保険会社の案内に従ってください。
交通事故証明書はどのように準備するか
交通事故証明書は、事故が警察に届け出られていることを前提に、所定の申請によって取得します。事故の当事者が保険会社へ取得を依頼できる場合もありますが、誰が申請するかは保険会社に確認してください。
警察へ届け出ていない事故では、交通事故証明書を取得できない可能性があります。事故後は軽い損傷やけがに見えても、まず警察と保険会社へ連絡し、必要な手続きを確認することが大切です。
保険金請求のために事故後に行うこと
- けが人の救護と警察への連絡を行う。けががある場合は救急車を要請し、事故の大小にかかわらず警察へ届け出ます。
- 保険会社または代理店へ連絡する。事故の日時、場所、相手の情報、車両の損傷、けがの有無を伝え、必要書類を確認します。
- 事故状況を記録する。現場や車両の損傷を撮影し、相手の氏名、連絡先、車のナンバー、加入している保険会社などを控えます。
- 修理や治療に関する資料を保管する。修理見積書、診断書、領収書、交通費の記録などを捨てずに保管します。
- 案内された書類を提出する。記入漏れや添付漏れがないか確認し、提出後は保険会社から追加書類を求められた場合に対応します。
事故の相手とその場で示談したり、損害額を確定したりする前に、保険会社へ連絡してください。口頭での約束や個人的な支払いが、保険金請求に影響することがあります。
書類を提出する前に確認したいこと
- 事故の日時・場所・相手の情報に誤りがないか
- 車両の損傷箇所を写真で記録しているか
- 修理見積書や治療費の領収書を保管しているか
- 保険会社指定の様式を使っているか
- コピーを保管しているか
- 追加書類の提出期限や提出先を確認したか
必要書類がそろっていない場合でも、請求を始められることがあります。事故の連絡を後回しにせず、まず保険会社へ事故の概要を伝え、現時点で用意できる書類と後から提出する書類を確認してください。
自動車保険の保険金請求に必要な書類のまとめ
基本となるのは、保険金請求書、交通事故証明書、事故状況の資料、修理見積書、車両や損害の写真です。けががある場合は診断書や治療費の領収書、休業損害がある場合は収入や休業を確認できる書類などが追加されます。
最初に行うことは、事故を警察へ届け出たうえで、加入している保険会社または代理店へ連絡し、補償ごとの必要書類を確認することです。必要書類は契約内容や事故の状況によって異なるため、一般的な一覧だけで判断せず、保険会社の案内に従って提出してください。







