自動車保険は、事故後でも保険会社を変更できます。ただし、事故が起きた時点の保険会社が、その事故の損害調査や保険金支払いを担当します。保険会社を変更しても、事故の報告義務や翌年以降の等級への影響がなくなるわけではありません。
事故後に保険会社を変更できるタイミング
変更しやすいのは、現在の契約が満期を迎えるときです。満期日までに新しい保険会社へ申し込み、契約を切り替えます。
契約期間の途中でも、現在の契約を解約して別の保険会社へ変更できる場合があります。ただし、解約返戻金の計算方法や等級の扱いは契約条件によって異なるため、単純に途中変更するより、満期での切り替えを検討するのが一般的です。
- 事故後の満期時:新しい保険会社へ切り替えられる
- 契約期間の途中:解約手続きをすれば変更できる場合がある
- 事故の保険金請求中:事故の処理は原則として事故時の保険会社が続けて担当する
保険会社を変更しても事故の担当会社は変わらない
事故が現在の保険契約の期間中に発生した場合、その事故については事故発生時の保険会社へ連絡します。保険会社を変更した後も、示談交渉、損害確認、保険金の支払いなどは、事故時の保険会社が対応するのが基本です。
たとえば、6月に事故を起こし、10月の満期で別の保険会社へ切り替えた場合、6月の事故はそれまで契約していた保険会社に報告して処理します。10月以降の契約先に、過去の事故を処理してもらうことはできません。
事故後の変更で等級はどうなる?
事故後に保険会社を変更しても、事故による等級ダウンや事故有の係数が消えるわけではありません。保険会社を切り替える際は、現在の等級や事故の履歴が新しい保険会社へ引き継がれます。
そのため、事故後に別の保険会社へ移っても、事故がなかった場合の等級として契約することはできません。新しい保険会社から見積もりを取るときは、事故の件数や事故の種類、保険金を請求したかどうかなどを正しく申告する必要があります。
事故の内容によって、翌年度の等級や保険料への影響が異なることがあります。保険金を請求するか、自己負担で修理するかを迷っている場合は、変更先を決める前に現在の保険会社へ、請求した場合の等級と保険料への影響を確認してください。
事故を報告していなくても、先に変更してよい?
事故が起きたら、保険会社を変更する前に、事故時の保険会社へ連絡してください。事故の相手がいる場合は、相手との直接交渉や賠償の約束を独断で進めず、保険会社の案内を受けます。
事故を報告せずに保険会社を変更すると、事故の発生時期や契約内容の確認に時間がかかるおそれがあります。また、新しい保険会社の申込時に過去の事故について質問された場合は、事実に沿って申告しなければなりません。
事故後に保険会社を変更するときの確認事項
満期で切り替える場合でも、事故の処理と新しい契約の手続きを別々に進めます。次の順番で確認すると、手続きの行き違いを防ぎやすくなります。
- 事故が起きた日時と、その時点で契約していた保険会社を確認する。
- 事故時の保険会社へ連絡し、事故受付と保険金請求の手続きを行う。
- 保険金を請求した場合の翌年度の等級や保険料への影響を確認する。
- 新しい保険会社へ、事故の件数や発生日などを正確に申告して見積もりを取る。
- 現在の契約の満期日と、新しい契約の開始日が途切れないように設定する。
- 新しい保険会社から、等級の引き継ぎや契約条件の確定結果を確認する。
保険会社によって引き受けの可否や契約条件が異なるため、事故後の契約を必ず引き受けてもらえるとは限りません。見積もりが出ても、申込内容の確認後に条件が変わる場合があります。
事故後に変更しないほうがよいケース
事故の相手方との示談や損害確認が進んでおらず、現在の保険会社の対応に問題がない場合は、事故処理が落ち着くまで変更を急がない方法もあります。保険会社を変更しても事故処理の担当は通常変わりませんが、満期や手続きが重なると確認事項が増えるためです。
一方、保険料、補償内容、対応への不満がある場合は、事故処理を現在の保険会社に任せたまま、満期に合わせて別の保険会社を比較できます。変更理由が事故の有無ではなく、保険料や補償の条件であれば、事故後でも比較すること自体は可能です。
事故後の保険会社変更で迷ったときの判断
事故処理は事故時の保険会社に任せ、契約の変更は満期を基本に検討すると整理すると判断しやすくなります。途中解約をする場合は、解約による返戻金、等級の引き継ぎ、補償の空白がないかを確認してください。
まずは現在の保険会社に事故を報告し、保険金を請求した場合の等級への影響を確認します。そのうえで、新しい保険会社に事故歴を正しく伝えて見積もりを比較すれば、変更後の条件を確認したうえで判断できます。







