自動車保険は、車を買い替えたら保険会社に「車両入替」の手続きが必要です。任意保険は新しい車へ補償を切り替え、自賠責保険は新しい車に付いている証明書を確認します。手続きをしないまま新しい車を運転すると、補償の対象外になったり、契約条件と実際の車が合わなくなったりするおそれがあります。
車を買い替えたときに必要な手続き
まず行うのは、任意保険の契約車両を新しい車へ変更する「車両入替」です。納車日が決まったら、できるだけ早く契約している保険会社または代理店へ連絡してください。
- 新しい車の納車日と車検証の情報を確認する。
- 保険会社または代理店に車両入替を申し込む。
- 新しい車の型式、初度登録年月、車両価格などを伝える。
- 保険料の追加支払いや返金がある場合は精算する。
- 変更後の保険証券や契約内容を確認する。
車両入替の完了日や補償開始日は、契約内容や保険会社の処理によって異なります。新しい車を運転する前に、変更が受け付けられたかを確認しましょう。
任意保険の手続きで伝える情報
車両入替では、主に次の情報を使います。車検証が手元にない場合でも手続きできることがありますが、最終的には正確な車両情報の提出を求められる場合があります。
- 新しい車の登録番号
- 車名、型式、初度登録年月
- 納車日または車両を取得した日
- 車両価格や購入価格
- 使用目的や年間走行距離
- 主に運転する人
- 車両保険を付けるかどうか
新車や高額な中古車へ買い替える場合は、車両保険の保険金額も見直してください。以前の車と同じ補償内容を引き継げるとは限らず、車の型式や年式によって保険料が変わることがあります。
保険料は変わる?
車両入替後の保険料は、車の種類、型式、年式、車両保険の有無などによって変わります。追加の支払いが必要になる場合もあれば、条件によっては保険料の一部が返金される場合もあります。
保険料の変更に影響しやすい項目は次のとおりです。
- 新しい車の型式別料率
- 車両保険の付帯有無と保険金額
- 使用目的
- 運転者の範囲や年齢条件
- 年間走行距離
- 契約している補償や特約
買い替えを機に補償を減らすと保険料を抑えられることがありますが、補償内容も変わります。保険料だけでなく、車両保険や運転者条件が希望どおりかを確認してください。
古い車の保険はどうなる?
古い車を売却・譲渡して新しい車に車両入替をすると、通常は任意保険の契約車両が新しい車に変わります。古い車を手放した後も、保険会社へ連絡せずに契約を残しておくことはできません。
古い車を一時的に保管する場合や、家族が引き続き使用する場合は、車両入替ではなく別の手続きが必要になることがあります。車を誰が使用するのか、所有者が誰になるのかによって扱いが変わるため、保険会社に事情を伝えてください。
納車前と納車後、どちらに手続きする?
納車日が分かった時点で事前に連絡し、納車日までに手続きを進めるのが安全です。保険会社によっては納車前に車両情報を登録し、指定した日から新しい車を補償できる場合があります。
納車後に手続きする場合でも、できるだけ早く保険会社へ連絡してください。自動的に新しい車が補償される期間や、車両入替の申告期限は契約によって異なります。期限がある契約でも、申告すれば必ず補償されるとは限らないため、「後で連絡すればよい」と考えないことが重要です。
納車日に販売店から新しい車を運転して帰る場合は、出発前に補償の開始日と対象車両を確認しましょう。
自賠責保険は任意保険と手続きが違う
自賠責保険は、任意保険の車両入替とは別に確認が必要です。自賠責保険は車ごとに加入する保険なので、古い車の自賠責保険が新しい車へそのまま切り替わるわけではありません。
新しい車については、自賠責保険の証明書が発行されているかを確認してください。新車や中古車を販売店から購入する場合は、販売店が手続きを行っていることがありますが、車検証と自賠責保険証明書の車両情報が一致しているか確認すると安心です。
古い車を廃車にしたり、他人へ譲渡したりする場合は、古い車の自賠責保険について解約や名義変更の手続きが必要になることがあります。手続き先や必要書類は、契約している自賠責保険の保険会社や販売店に確認してください。
車両入替で用意するもの
必要書類は保険会社や契約状況によって異なりますが、一般的には次の情報や書類を用意します。
- 新しい車の車検証または自動車検査証記録事項
- 新しい車の登録番号や型式が分かる書類
- 納車日が分かる資料
- 古い車を売却・譲渡したことが分かる資料
- 保険証券や契約者情報
- 車両保険を付ける場合は購入価格が分かる資料
電子車検証の場合は、券面だけでは確認できない情報があるため、保険会社から専用のアプリや「自動車検査証記録事項」の提出を求められることがあります。
買い替えを機に確認したい契約条件
車両入替だけでなく、車の使い方が変わっていないかも確認してください。契約時の条件と実際の使用状況が違うと、補償や保険料に影響することがあります。
- 主な運転者は変わっていないか
- 運転者の年齢条件は合っているか
- 本人限定・本人と配偶者限定などの範囲は適切か
- 通勤・通学、業務、日常・レジャーの使用目的は合っているか
- 車両保険の補償範囲と保険金額は十分か
- 新しい車に必要な特約が付いているか
特に、子どもや同居家族が新しい車を運転する場合は、運転者の範囲や年齢条件を確認してください。買い替え前と同じ条件のままでは、希望する人が補償対象にならない場合があります。
手続きを忘れていた場合の対応
新しい車に乗り始めた後で手続きをしていないことに気づいたら、運転を続ける前に保険会社へ連絡してください。車両入替の対象になるか、補償開始日をいつにできるかは、契約条件と連絡した時期によって判断されます。
「車両入替の手続きをしていないから必ず補償されない」「一定期間は必ず補償される」と一律には判断できません。保険会社へ、車を取得した日、納車日、実際に運転した日、新旧車両の情報を正確に伝えて確認しましょう。
車を買い替えたときの確認順
迷ったときは、次の順番で確認すると手続きを進めやすくなります。
- 新しい車の納車日と車検証の情報を確認する。
- 任意保険の保険会社または代理店へ車両入替を連絡する。
- 補償開始日、保険料の差額、車両保険の金額を確認する。
- 運転者の範囲、年齢条件、使用目的を見直す。
- 新しい車の自賠責保険証明書を確認する。
- 変更後の保険証券や契約内容を保存する。
自動車保険の手続きで最初に行うことは、納車日を確認して保険会社へ車両入替を連絡することです。任意保険と自賠責保険は手続きが別なので、新しい車の補償開始日と自賠責保険証明書の両方を確認してください。







